赤い跡
昨日、酔っ払って、…致しちゃって。
何か激しく疲れて、その後、そのまま気を失うように寝ちゃった。
アッちゃんは中で出さなかったけど、やっぱりそのままってのは気持ち悪いから、
目が覚めて一番に風呂に行く。
使い慣れたアッちゃんち、アッちゃんちの風呂。
シャワーをひねって温めのお湯を浴びる。
オレは熱いのはニガテ。
昨日、一杯、汗かいて、…その他の体液も、色々ついてるのでキレイにしないと。
窓から差し込む光が眩しい。
いい天気で清々しい。
今日は学校休みだから、何して遊ぼうかな〜。
…とりあえず、アッちゃん起こそう。
シャンプーとボディソープをシャワシャワと流したら完了。
よし、目も覚めた。
風呂から上がったら、夏生さんが髭剃ってた。
脱衣所から出て、Tシャツを着て鏡の中の夏生さんに挨拶。
「夏生さん、おはよ〜!」
「オウ、」
鏡の中で目を合わせて笑う。
でも、その顔が一瞬真顔に戻ったので、ん?って思って見返したら、
「オイ、アキオに言っとけよ。…そーゆーガキっぽい事あんますんなって」
ちょっと、テレながらも自分の首筋をツンツンして言う。
―――あ、でもオマエ等ってホントまだガキなんだよな…
とか今度は独り言みたいにボソボソ言ってる。
首…オレはキョトンとしながらも夏生さんを避けて鏡に映す。
すると、オレの首筋には昨日の情事の跡。
……赤い跡が一個じゃなくて、ぱっと見ただけでもチラホラ。
鏡の中のオレの顔が自分でもおかしいくらいに真っ赤になる。
また、鏡の中の夏生さんと目が合う。
―――うわッ!は、恥ずいッ…
オレは、アワアワしながら慌てて回れ右して、猛ダッシュでその場から逃げ出した。
バタバタバタッ!!
勢い良く階段をかけ上がる。
ガラッ!!
勢い良くアッちゃんの部屋の戸をあける。(ちなみに引き戸)
そのままの勢いでバコッと戸を閉めると、まだアッちゃんが寝ているベットへ直行。
「アッちゃんッ!!」
耳元で大声で叫ぶと、さすがにビックリしたようで、
「アア?…何だよ!?」
眠そうな目をゴシゴシしながら、上に跨った俺を見る。
「…コレ!!何だよ?こーゆー事すんなって言ってんだろ?!」
オレは自分の首筋を指差して、さっき夏生さんに指摘された跡を見せる。
「ああ?」
…どうやら覚えが無いらしい。
「あー…悪い、昨日なんかあんま自分が何したか…覚えてない…かも…?」
ムカーッ
「あのなー!夏生さんに見られただろッ!…恥かしいだろーッ!!」
「…別にいいべ?」
「いい事無い!」
ボクッ!とアッちゃんの頭を殴っとく。
「も〜、いつもやめろって言ってンのに…いつの間に…」
オレが溜息混じりにブツブツ言ってたら、頭をポリポリと掻きながら
「そうそう、いつもやめろっつうからやめてんだよ。
…という事は、昨日はオメエがやめろって言わなかったんじゃねえ?」
「ええッ??」
オレのせいにすんなヨ!とか思いながらも…
…そういえば、昨日の事、ぼんやりしててあまり細かい記憶無いんだよなー…
そもそも!!昨日の事、互いにあんまり覚えてないってのも問題だ。
すげー気持ち良かった事は覚えてんだけど…って!!
―――ダメだ、酔っ払いは…。
…なんだか反省してしまいそうだ…。
「…ともかく!!これからはこーゆー事しないように!!」
何だか、自分的にもちょっと後ろめたいので、こんなもんで勘弁しといてやろう。
「ハイハイ、分かったって。ってオマエ、髪乾かしてないだろー?」
起き上がったアッちゃんは、オレの言葉に適当な返事をして、俺の頭を引き寄せる。
「いつもちゃんと拭けって言ってるべ?風邪ひくぞ?」
そう言って、近くにあったタオルでワシャワシャとオレの髪を拭く。
オレはそれどころじゃなかったんだよーッ!
何だか何時ものペースになって来たな…。
怒ってんのはオレだっつーのに!
…そもそもテキトーな返事じゃなかったか?!
なんか、はぐらかされてる気がする…。
オレは、アッちゃんにワシャワシャと髪を拭かれながら、
―――いつか復讐してやる…覚えてろよ。
いつかアッちゃんも恥かしい目に合わしてやる!!
そう誓ったのだった。
☆酔っ払って致しちゃった翌日…。フー(遠い目)
いいのか(笑)だらしないぞ!お2人さん!!
夏生さんにバレててもアッちゃんは全く気にしませんが、マー坊は気にします。
男兄弟ってこんなもんじゃないんだろうか?(知らないけど・笑)
昨晩喘ぎ過ぎて、声が掠れてるマー坊に気付いた夏生サン。
夏生『あんま、マー坊に酷い事すんなよ?』
秋生『してねーよ』
夏生『激しいと、やられる方は色々キツイんだぜ?』
秋生『…でも、アイツも激しー方が好きだぜ?』
…みたいなやり取りをマー坊の知らないトコロでしていたり…とかいう妄想をしてしまう(笑)
アホです…スイマセン。
(2003.10.1)
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