☆欲求不満(チイ)
203号室。PM23:00 本日、どういう訳か相賀はおりませんでした。 (チャンス…!!) スースーと寝息を立てる緋咲の方へと抜き足差し足で近づく土屋。 (注:こんなんでも新婚だ) ハッキリ言って、新婚のラブラブさが全く無い彼等です。 新婚っつーか、恋人という一時代があったのか、それも謎ですが、まあ二人は新婚さんなのです。 なのに、全く…そういう状況っつーか雰囲気は無く日々を過ごされてます。 いい加減土屋から言わすと蛇の生殺しです(…←?笑) 「一応、俺たち新婚さんなんだから、…そーゆー事したいの!」とは土屋の心の叫びです。 しかし、色々と障害があります。 まず第一に当の緋咲から拒否られます。 さらに、何故か同居している相賀の存在も邪魔といえば邪魔でしょうがないです。 (…今日は相賀いねーし…チャンスだ…!!今日こそ、緋咲さんと…ラブラブしてやる) 一大決心を心に秘めて緋咲に近づく土屋なのでした。 「…緋咲さん」 「……」 ぐっすりと眠っている緋咲は無防備にもその美しい寝顔を晒しておりました。 ドキ☆ そんな緋咲を見て、土屋は「やっぱ、今しかねー!!」とか思いながら頭と体に血を昇らすのでした。 「緋咲さんッ」 「…ああ…?」 何だか大声で呼ばれて、やっと緋咲は目を覚まします。 ぼんやり目を開けると、布団は剥がされ、両腕は押さえつけられてるし、体の上に乗られてて重いし、 首筋の辺りで土屋がゴソゴソしてるので、…大変うっとおしい。 「オイ」 緋咲はとってもとっても機嫌の悪い声で、土屋を呼びました。 「…ハイ」 さすがにその迫力にビビッた土屋は動きを止めました。 というか、恐ろしくて止めざるをえません。 「オレは寝むいんだよ…うっとーしいから、やめろ」 「…でも…」 「でも?」 (…うっとおしいとか言われて、非常に可愛そうな土屋ですが、ココの土緋はそんなモンです) 「寝ろ」 有無を言わさぬカンジの新妻・緋咲に、普通に負けてしまう悲しい旦那・土屋なのでありました。 103号室。PM23:15 そんな殺伐とした203号室とは打って変わってラブラブかと思われた103号室。 「アッちゃ〜んvv」 さて、もー寝るべ〜と布団に入ったまでは良いのです。 「あれ…アッちゃん…?」 最近、仕事でお疲れのアッちゃん(さらに家事もあるし…) 布団に入って横になったら寝てしまいました。 「ウソ…信じらんねェ…」 マー坊大変ショックです。というかとっても淋しい…。 だって、実は昨日もこんなんだったのです。 (アッちゃん…疲れてんだネ…) わざわざ起こすのもアレなので、淋しいですがしょうがなく大人しく寝よ…と決めるマー坊なのでした。 くすん。 アッちゃんのバカ…とか思いながら。 次の日。 自らの欲求を持て余し気味の土屋とマー坊。 ウッカリ鉢合わせしました。 欲求不満の攻めと受けが出会ってしまいました。 普通なら(←?)大変危険な状況です。 …しかし、この二人では何か(不倫とか!)起こりようはありません。 お互い、機嫌が悪いので喧嘩になる確立の方が500%くらい高いです。 「ンだよ…?」 「テメーこそ何よ?」 「何か文句あんのかよ?そのツラ〜?!」 「別に何も言ってねェだろ?!」 「だいたいさー、オメーんとこいつもウルセェんだよ。ドタバタしてんじゃねーよ!響くんだよ!」 「テメーらだってデッケー声で喋ってんだろ?!特にフロで歌うなよウルセーよ!」 「ああ?」 ピキピキ…としてくる二人です。 しかしアホらしいので、お互いプイと顔を背けてその場を後にするのでした。 ![]() は〜〜あ…こんな奴構ってる場合じゃねー。 緋咲さん、今夜こそ…ってゆうかさ、もう泣きますよ? そろそろ泣きが入りそうな土屋でした。 もう、アッちゃんのバカ。 オレ、淋しいの…ちゃんと分かってる…? 今日は早く寝かさね〜ぞ〜。 …今日も寝ちゃったら…夏生さんに言うゾ…?! とっても淋しがり屋さんなマー坊でした。 -------------------------------------------------- (チイ) 新婚さんなのに欲求不満なのかよ…っていう土屋。&マー坊。 土屋の場合は恒常的。マー坊はたまになのでそれが耐えられない(笑) 暑苦しくてひっつくのがイヤな季節になってきました。 そんな事ではこの夏を土屋が乗り切れるか分かりません。大変不憫です。 なので私考えました。 『夏。クーラーで弱る緋咲さん。弱ってるとこを土屋、自らの体温で暖めてやる。』 こんな感じでどうでしょうか。(ホントにどうと言われてもです…) でもそんな緋咲さんって…なんかもう、どこの姫よ?!てか誰?!って感じ(笑) (2004.6.3) 戻る |