静まり返った校舎。
秋の太陽はとうに沈み、辺りは薄闇に包まれている。
そんな人気の無いバイク置き場で少年のものらしき声がする。
 
「・・・ぁ。ダメだって・・・アッちゃん・・・」
「誰もいねぇべ」
「だってこんなトコロで・・・ひゃっ」
 
外気のせいで冷たく冷えた秋生の手が、薄いシャツで保護されていた。
真里の暖かい腹部に触れた。
足に震えが走る真里は、バイク置き場のトタン屋根を支えるしがない鉄パイプに背を預け、
崩れそうな身を支えた。
カチャカチャと言う音は人の静止もお構いナシに真里のズボンを下ろそうとしている、
たくましい彼がベルトを引き抜く音。
 
「マー坊・・・」
「あ」
 
急に緩んだズボンがストンと細い彼の足元に落ちて、
外気に触れたふとももに鳥肌が立った。
抵抗を抑えるために首筋に付けられた唇。そこから粘着質の液を引かせながら移動する舌。
 
「・・・しょうがないな、ァ・・・アッっちゃんてば」
 
 
けして本気ではなかった抵抗をやめて真里は自分の首に顔を寄せる、二色染めの頭を引き寄せた。
「ん・・・マー坊・・・」
こんな時、体もたくましくいつもは真里を守るように構えている堂々としたこの男が
くすぐったくも甘えてくる様が真里にはおかしかった。
くすくすとくすぐったさに笑い声を立てながら、太ももに手をかける動きを助け足を上げる。
 
ボタンをすべて外されたシャツ。
日暮れた秋の空気は肌に冷たいけれど、内側から湧き上がる熱がそれを覆って余りある。
上げさせた足からベビースターラーメンのパッケージがプリントされたトランクスが引き抜かれた。
が、地に着いた方の足はそのままで、足首に丸まって落ちていく。
 
「ああ」
太ももから繋がる丘の間の落とし穴へ、落ち着きの無い指が滑り込んだ。
その行為を始めて受けた時から頭から離れない興奮が一気に真里に襲い掛かる。
ヤりたい、イきたい。
ただそれだけ。
もちろんこの立場を許すのは幼馴染で、何より大好きな秋生以外にはないけれど、
その秋生に抱かれる事を思えば、それだけで気持ちよくてタマラナイ。
「あ・・・あっ・・・アッちゃん、早く、しようよぅ・・・」
「おぅ・・・焦せんなって、マー坊」
コッチも余裕ねぇんだからよ。とは心の中のセリフ。
落ち着いて見えたって同世代。
性の喜びを知ったばかりの体に心を占めている相手を腕にしているとあれば
止まれないのはむしろコッチの方だったりする。
 
「いいか・・・?マー坊」
「うん・・うん・・だから、さっきからそう言ってんだろぉ」
 
もとから声変わりもアヤシイ真里の声だが、こう行った時さらに甘さが混じる。
その顔もまともに見れば腰が早く仕事をさせろと騒ぎ出す。
童顔、色の薄い髪。
潤んだ大きな目。
ばら色の頬。
吐き出す息の熱さが外気と混じって濡らされた、艶めいた唇。
 
「ああああっ!・・・アッちゃぁん!」
「マー坊・・・!いいべ・・・気持ちいいべ?!」
「ああんっ」
 
 
・・・
 
 
心地よくぐったりした真里を担いで秋生が歩く。
「結局ズボン見つからなかったなぁ〜」
「しょうがないよ。真っ暗だったもん」
「でもなぁ〜。まるで爆音の頭がボンタン狩にあったみたいじゃねぇか?」
「だからぁ、こうして背中に乗ってるんじゃん」
 
秋生に背負われた真里の腰から秋生の制服のブレザーをまわし、
足を引き抜かなかった為に見失わずにすんだ、ベビースターのパンツを隠していた。
 
「とにかくアッちゃんの責任だからね!明日朝イチで来て探してよっ」
「わかったわかった」
 
 
しかし家に帰る前に服を借りようと寄った真嶋商会で、
制服の下に下着だけの真里に欲情した秋生がまたおっぱじめてしまい、
次の朝二人は寝坊。
 
ズボンは拾得物係りの先生に回収されていた。
 
 
 
おしまい











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kikiさんに書いて頂きましたvv秋マーです、秋マー!!vv
ええ…このSSを書いて貰ったのには妙な経緯がありまして(笑)、
kikiさんのお知り合いの方に高校にお勤めの方がいらっしゃいまして、

拾得物係りの先生「自転車置き場に制服のズボンの落し物がありました」

…って事件(!笑)があったそうなのです。
で、その話に萌え萌えした我らは腐った思考を働かせ、いつものように妄想をかましていた訳なのですが…
kikiさんが特拓でSSの触りを書いて下さったので、チイもイニDでSSの触りを書いたトコロ、
kikiさんがSSを完成させてくださったので、チイも書ききらねば…と…(笑)
そんな訳で、「ズボン拾われ話」を交換っこしたのです。

交換って言うけど、明らかにチイが得してますけどね☆☆うひひ。
だって、特拓でSS書いてもらう機会なんてなかなか無いよーーvv
世の中どんだけ特拓がマイナーなモンか身に染みているチイは、
チイの(恥ずかしい)イニDSSに目をつぶる事が出来れば、もうハッピーでなりません(笑)

常々、秋マーで「若い精は止まらねんだー」みたいな話(どんなですか…)を欲しているチイは、
うふふ、kikiさん、もっと本気出してくれてもイイのに…とニヤニヤしてしまいます…。
(しかし裏の無い当サイトのために手加減してくれるkikiさん!どうもありがとう!!笑)
kikiさんの本気のエロが読みたい方はどうぞコチラから→kiki’s WORLD
(変な紹介の仕方はやめなさい!!)

kikiさん、本当にどうもありがとうございました!!
特拓語(横浜弁?)をマスターされた今、どうぞもっと書いて〜〜(笑)



(2005.10.29)


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